【新・チャイエス店外日記】2020年、中国エステが変わる!!日本人風俗を侵食する中国人勢力の影。

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【新・チャイエス店外日記】2020年、中国エステが変わる!!日本人風俗を侵食する中国人勢力の影。

チャイエス・中国エステ

「チャイエス店外日記」

なかぞの 0 769 2020/05/14
『チャイエス店外日記』の新シリーズを開始することになりました。

昨年9月の『チャイエス店外日記「10.21―老舗中国人ホテヘルが消滅した日―』を最後に連載を終了した旧シリーズは、私のコラムの中でもとくに多くの方々に読んでいただいており、大変うれしく思っております。

このたび『新・チャイエス店外日記』の連載を開始するにあたって、エステや風俗店で働いている、あるいは経営に携わっている中国人女性たちと会い、取材をしてきました(実際は取材と称したデートでしたが)。

彼女たちはいま、新たな〝チャイエス〟のかたちを模索しながら、水面下で活動を始めています。新型コロナウイルスによる想定外の事態が起き、東京オリンピック・パラリンピックも延期になり、ひと月先すら見通せない状態の中、生き残りをかける彼女たちの活動の一端を、ほんの少しですが、ご紹介したいと思います。

本番ありきのチャイエスは消滅する?

「中国エステ=違法風俗店」というイメージを持っている人は多いと思います。
たしかにマッサージ店とは名ばかりで、当然のように手コキサービスが付いてきたり、中には「本番」行為そのものを基本サービスにしている店も数多くあります。

もちろん、純粋にマッサージだけをする健全店も存在しますが、私がこれまで見たきた印象では、〝健全でない〟中国エステのほうが多く存在しているように思えます。

ところがここ数年、そういった中国エステのサービスに変化が表れ始めています。
私が調査したのは大阪府内だけで、他府県の事情はわかりませんが、マンションやオフィスビルの一室で営業していた〝本番OK〟の違法中国エステの一部が、合法サービスのみの健全店へと姿を変え始めているのです。

この事実について、現役の中国人ホテヘル嬢と、中国エステの店長の男性に話を聞いてきました。ふたりとも、本番行為を基本サービスとする違法店に勤めている人物です。

現役ホテヘル嬢のAさんは、「病気が怖いから。若い女は本番やりたがらないよ。わたしの知り合いのママも、もう店では本番やらないって言ってる」と、なぜか怒ったような口調でで言うと、大阪市内のとある歓楽街の店を例に出し、「わたしの友達いっぱい病気になった。あそこは下品の客が多い。エイズになった女もいる」と表情を曇らせました。

男性店長のO氏からも似たような回答が得られました。
「本番はやらないです。これからそういう方向に変わっていくと思います。我々の同業者は、皆そう考えてるんじゃないですかねえ」
本番をやらない理由を聞くと、オリンピックや大阪万博に向けて警察が取り締まりを強化しているからだと言います。

「性感染症が増えているから、という理由ではないのですか?」との質問には、「それは、正直あまり気にしてないです。自己責任というか…、もちろん女の子には注意喚起はしてますけどね。お客さんがどうこういうのは、気にしてたらキリがないですから」と言い、口元に皮肉な笑みを浮かべていました。

オフィスビルやマンションの一室で営業している店を中心に健全店化が進んでいることに、何か理由があるのかO氏に聞いてみたところ、以下のような答えが返ってきました。

「そういう場所で営業してる店のほうが摘発されやすいんじゃないですかねえ?うちみたいに歓楽街の雑居ビルに入ってる店の場合、警察も最初から普通のエステだと見てないでしょ。よほどのことしないかぎり見て見ぬふりですよ。それより、オフィス街の綺麗なビルやマンションに怪しい店が入ってるほうが困るわけですよ。景観や風紀がどうこうってね」

これについては私も同様の考えを持っています。現在、大阪府は2025年開催予定の「大阪・関西万博」に向けて街のクリーン化を進めていますから、景観や風紀の乱れには敏感になっていて、違法中国エステのみならず、鼠径部マッサージといった、いわゆる「グレーゾーン」のサービスをおこなうメンズエステ全般に対して、当局は監視の目を光らせているようです。

日本人お断り!中国人のための中国人風俗。

近年、東京都内などで「日本人お断り」の中国人専用の性風俗店が、ひそかに数を増やしつつあるという話を聞きます。
雑居ビルやマンションの一室を利用して営業する〝本番OK〟の違法風俗店で、嬢もスタッフも客もすべて中国人です。

そういった店の多くは、中国人マフィアが経営を仕切っています。中にはカタギの人間が経営している場合もありますが、開業のためのコンサルタント業務を請け負うのは、必ずといっていいほど中国人マフィアやその関係者だと聞きます。

日本の暴力団とは違い、彼らが店から〝みかじめ料〟を取ることはありません。
物件探しや内装工事、備品の設置、ホームページ作成など店舗開業に必要な準備を一手に引き受け、コンサルタント料を得て利益を上げているのです。

こういった違法風俗店の存在は、私たちのような一般の日本人にはほとんど知られていませんが、警察は確実に把握しています。しかし、今のところ警察の捜査が入ったという情報はありません。

東京都内を中心に、西川口や横浜などに20を超える系列店を持つグループも存在しているにもかかわらず、警察が腰を上げることはないのです。
警視庁担当の記者の話によると、「客も店員も全員中国人で、日本人に危害が及ぶわけではないから、事件としての優先度は低くなる。被害者がいない案件だから摘発しても担当刑事の評価に結びつかない。だから、警察のモチベーションも上がらないんです」とのこと。

こういった理由で摘発されるリスクが少ないため、在籍している嬢たちは観光や留学ビザで来日している短期在留者も多く、中には不法残留者もいるといいます。

近年、日本で性風俗店を利用した中国人観光客が感染源となり、風俗嬢や日本人風俗客のあいだで性感染症の罹患者数が増えているというデータもありますから(あくまで仮説で、明確なエビデンスはありません)、中国人専用の店ができることで、日本人風俗客と中国人風俗客のあいだで住み分けができるのは悪いことではないとも考えられます。

ただ、この流れで中国人の闇コミュニティが拡大していけば、いずれ日本社会に何らかの悪影響が及ぶことがあるかもしれず、当局によるあるていどの規制は必要なのではないかと思います。

中国人が経営する日本人風俗

昨年の5月初旬、私は元ホテヘル嬢の中国人女性Mさんと5年ぶりに再会し、食事をともにしました。
お互い連絡は取り合っていたのですが、なかなか会う機会がありませんでした。彼女は2日後に中国の実家へ一時帰国する予定で、その前に久しぶりに私に会いたいと言ってきたのでした。

Mさんはかつて、大阪の老舗中国人ホテヘルで人気ランキングの常連組だった女性です。
米倉涼子似のルックスと、以前と変わらないモデル並みのプロポーションは、夜の歓楽街でもひときわ目を惹くものがありました。

二人でしゃぶしゃぶの鍋をつつきながら、彼女は自身の今後の目標と、チャイエス業界の展望について話してくれました。

ゆくゆくは自分で風俗店を開業したいという彼女。
「本番の店はダメ。警察も厳しいし、病気も怖い」
そう言うと、スマートフォンを取り出し、メモ帳アプリを開いて見せました。

そこには、彼女が自分なりに考えたおおよその事業計画が記されていました。
家賃や人件費などについては具体的な金額も書かれていて、開業に対する彼女の本気ぶりがうかがえました。

「わたし、店をふたつやりたい。ひとつは手でサービスする店。もうひとつはデリヘル」
「手コキとかオナクラみたいな?それとも…」
「そうそう、手コキの店。マッサージの店じゃない」

彼女が言うには、中国エステの経営者の中に最近、手コキ・オナクラ店を開業しようと考える人が増えてきているといいます。エステも経営しながら、べつに手コキ・オナクラ店を始めることで、できるだけ多くの日本人客を獲得するのが狙いだそうです。

「日本人の女を雇う」彼女はそう言いました。
この発言には、私も驚きました。てっきり中国人女性を雇うものだとばかり思っていましたが、そうではなく、彼女は日本人風俗を開業することを考えていたのでした。

私のこれまでの経験では、中国人が経営する日本人風俗というのはなかったように思います。中国人のママが経営するスナックで日本人ホステスが働いていることはありましたが、性風俗店でそのパターンは私は知りません。

「店長とドライバーも日本人。わたしもドライバーをやりたい」
彼女は店の経営にたずさわるかたわら、自分でもデリヘルの送迎ドライバーをやりたいのだと言いました。

「車の免許持ってなかったよね?」と聞くと、「持ってない。これから取る」と言い、少しムスッとした顔をしました。

「あなた役所にいたから書類のことわかるでしょ?」
開業するときになったら、届出書の作成などを私に手伝ってほしいと彼女は言いました。

「よろこんで手伝うよ。力になれることがあったら何でも言って」
「じゃあ、お金貸して。300万!」
「あほかっ!そんなお金ないわ!」
「ハハハッ、知ってる。あなた昔からお金ない」
私たちは声を上げて笑いました。

年内にもう一度Mさんに会って話を聞きたいと思っていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大により、その機会を得られないまま現在に至っています。
彼女の風俗開業の話については、またいつかの機会に、「新・チャイエス店外日記」の中でご紹介できたらと思っています。

2020年、中国エステが変わる。

2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」開催を機に日本に在留する外国人の数は増加し、一部で外国人による闇ビジネスが横行するであろうことは、多くの関係者が予想していることです。

中国人専用風俗のような違法店の数も増加する可能性はありますし、いっぽうで、既存のチャイエスは健全化の方向へとシフトチェンジしていくものと思われます。
前出の中国エステの店長O氏も、「東京オリパラ」開催を機に店で働いてくれる若い中国人女性を確保したいという思惑を口にしていました。

「東京オリパラの開催にあわせて戦略的なビザ要件の緩和を実施する」と、関係省庁は発表していましたから、そのタイミングを利用して、ビジネスのために来日する外国人が一定数いることは間違いありません。
しかし、新型コロナウイルスの影響により開催が1年延期されたことで、彼らの計画も頓挫してしまったと言えるでしょう。

とはいえ、たった1年の延期で彼らがあきらめるとは思えません。
来年、「東京オリンピック・パラリンピック」が無事に開催されたあかつきには、業界未経験の若い中国美女が大勢来日し、健全化された中国エステで気持ちいいマッサージを施してくれるかもしれません(こんな言い方をすると、この前のナインティナインの岡村さんの発言みたいにバッシングを浴びるかもしれませんが…これが現実です)。

あるいは、すでに計画は動き始めていて、年内には健全化された中国エステが軒並みに増え、また、Mさんが話していたような中国人が経営する日本人風俗が登場することも、可能性は低いですが考えられます。

もしかしたら、いつの日か、中国人勢力が日本の風俗業界を侵食する日がやって来るのかもしれません。


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この記事を書いた人

なかぞの

大阪府生まれ。22歳で文芸同人誌に参加。文学・アート系雑誌での新人賞入選をきっかけに作家業をスタート。塾講師、酒屋の配達員、デリヘルの事務スタッフなど様々な職を転々としたのち、現在はフリーライターとして活動中。足を踏み入れるとスリルを味わえそうな怪しい街並み、怪しいビルの風俗店を探し歩いている。

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